小麦全粒粉のパン【全粒粉50%配合・イースト使用・全粒粉サワー種使用】

今回は小麦全粒粉を粉全体の50%配合した小麦全粒粉のパンを焼きました(私は個人的に白いパンよりも、ライ麦粉や小麦全粒粉を使った色付きのパンが好きです)。

パンの見た目はパン・ド・カンパーニュそっくりですが、生地は全くの別物です(使っている材料がシンプルなのは同じですが)。
パン・ド・カンパーニュ【オーバーナイト法・イースト使用・全粒粉配合】
パン・ド・カンパーニュ【ストレート法・イースト・小麦サワー種使用・全粒粉配合】

小麦全粒粉はそのまま配合するのではなく、ほぼ全量(全粒粉の88%)を全粒粉サワー種として配合しています。

製法としては、サワー種を使用したライ麦パンと同じように作っています。

全粒粉サワー種の発酵力だけでも十分生地は膨らみますが、発酵時間短縮のために最低限のイーストを加えています。

全粒粉を多く配合し、かつイーストの使用量を最低限にしているので、比較的ボリュームは控えめになります。

全粒粉の香りと風味、そしてサワー種由来の熟成の香りや旨味を感じられるパンになりました。

「パン作りを始める前に」をお読みでない場合は、先にそちらをご一読ください。このブログのレシピを使ってパン作りに挑戦する前に、知っておいてほしい注意事項を説明しています。

分からない用語があれば、「専門用語集」をご覧ください。

小麦全粒粉のパンの使用材料

パン1個分のレシピ。生地量合計約528g(176.1%)。

サワー種

  • 小麦全粒粉:120g(40%)
  • 水:120g(40%)
  • 初種(小麦全粒粉、TA200):24g(8%)
  • 塩:2.4g(0.8%)

本生地

  • サワー種全量
  • 強力粉:105g(35%)
  • 中力粉:45g(15%)
  • 小麦全粒粉:18g(6%)
  • 水:90g(30%)
  • 塩:3.6g(1.2%)
  • インスタントドライイースト:0.3g(0.1%)

※カッコ内はベーカーズパーセント。

※強力粉と中力粉は準強力粉(フランスパン用粉)に置き換え可。その場合は150g(50%)の準強力粉(フランスパン用粉)を使用する。

小麦全粒粉のパンの作業工程

  1. サワー種を作る(12~16時間)
  2. 材料を用意しオートリーズする(40分)
  3. 生地を作る(10分)
  4. 一次発酵を行う(30分)
  5. パンチを行う(5分)
  6. 一次発酵の続きを行う(30分)
  7. 成形する(5分)
  8. 二次発酵を行う(60分)
  9. カットを入れる(5分)
  10. 焼成する(45分)

合計作業時間:約15時間50分~19時間50分

全粒粉のパンの作り方

  1. サワー種の材料を全て計量し、ボウルに入れて混ぜ合わせます。20~22℃で12~16時間熟成させます。
  2. 材料を全て計量し、インスタントドライイーストと塩以外を、サワー種全量と共にボウルに入れます。
  3. 粉っぽさがなくなるまで混ぜます。
  4. インスタントドライイーストを振りかけ、30分間オートリーズを行います。
  5. 生地をこねます。インスタントドライイーストが混ざったら塩を加え、滑らかになるまでこねます。目標こね上げ温度25℃。
  6. 30℃で60分一次発酵を行います。30分経過したら一度パンチを行います。

  7. 生地を成形します。生地に溜まったガスを抜いて折りたたみ、楕円形に整えます。
  8. 発酵かごに薄手の布を敷き、粉を振りかけます。閉じ目を上にして発酵かごに入れます。
  9. 30℃で約60分二次発酵を行います。
  10. 生地の上にベーキングシートを乗せ、ひっくり返して生地を取り出します。
  11. クープナイフ(もしくはナイフやカミソリ)でパンの中心を端から端までカットします。
  12. 板に乗せてベーキングシートごと滑らせるようにオーブン(250℃に予熱済み)に入れ、すぐにスチームを入れます。5分焼いたら220℃に落として約40分焼きます。